ヨーロッパブラ歩き
いよいよチラシも出来上がり、第10回定期演奏会に向けての練習も佳境に入ってきました。今日はその演奏曲目のひとつである「過ぎにし春」の作曲者グリーグの博物館を4年前の12月に訪問したので、その時のレポートをお送りします。
グリーグは1843年生まれのノルウェーの作曲家、ピアニストです。代表作としてはペールギュントやピアノ協奏曲があります。彼が晩年に23年間を過ごしたトロールハウゲン(妖精の丘)の場所に現在博物館が建っていてそこを訪問しました。
まずはグリーグの生まれたベルゲンの町からスタートします。ベルゲンはオスロに次ぐノルウェー第2の都市で13-15世紀にはハンザ同盟の都市として海産物の交易で栄えました。特にブリュッゲンという地区にはそのころの古い町並みが残っており世界遺産になっています。さらに最近では映画「アナと雪の女王」のアレンデール王国の街並みのモデルとなったことで注目され一躍人気のスポットになっているようです。

グリーグ博物館のあるトロールハウゲンはベルゲンの町からトラムで30分ほど南にいったフィヨルドの湾を見下ろす丘の上に建っています。実はトラムの駅を降りてから案内の標識など整備されていて簡単にたどり着けると高を括っていたのですが、行ってみるとそんなものはどこにもなく当時はスマホもなかったので記憶を頼りに歩き出したのですが、行けども行けどもたどり着けず、途中にあった幼稚園に迎えにきていた地元の人に助けてもらい車で近くまで案内してもらってようやくたどり着けました。
ここがようやくたどり着いた博物館の入口

こちらはグリーグの家(12月だったのでツリーが飾ってありました)

居間

愛用のピアノ

家から見えるフィヨルドの湾のながめ (この時は海霧が出ていた)

対岸の街の灯

音響調整中のホール(200人収容)夏にはここでピアノのコンサートが開かれるそうです。

作曲小屋 こもって作曲に集中するときに使った小屋だそうで、ここでペールギュントも作曲されたそうです。中には小さな机とアップライトのピアノがありました。

グリーグの銅像。実物大ということで案外小柄だったようです。

お土産屋にあったペールギュントの朝の楽譜がプリントされたT-シャツ(写真に撮っただけ)

ということでグリーグ博物館とその周辺を紹介しました。なお、今回演奏する過ぎにし春という題名ですが、もともとノルウェーの詩人ヴィニェの"Varen(春)"という自作の歌曲を自身で弦楽合奏用に編曲したものをさらに金管6重奏に編曲したものです。
その歌詞の内容はノルウエーの春の到来を描いています。「そして草や花やすべての生き物が動き出す。しかしその美しさも彼の心を哀しみで満たす。何故なら彼にとっては、これが春を見る最後の機会になるのだろうから...」
英語での題名はLast Springで、詩の内容からすると最後の春というのが正しい理解だと思います。北欧の長い冬も終わり、やっとめぐって来た美しい春を迎えているのにこれが自分にとっての最後の春だと思う人の音楽ということを思い起こしながら聞いていただけたらと思います。
Tp.福森

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グリーグは1843年生まれのノルウェーの作曲家、ピアニストです。代表作としてはペールギュントやピアノ協奏曲があります。彼が晩年に23年間を過ごしたトロールハウゲン(妖精の丘)の場所に現在博物館が建っていてそこを訪問しました。
まずはグリーグの生まれたベルゲンの町からスタートします。ベルゲンはオスロに次ぐノルウェー第2の都市で13-15世紀にはハンザ同盟の都市として海産物の交易で栄えました。特にブリュッゲンという地区にはそのころの古い町並みが残っており世界遺産になっています。さらに最近では映画「アナと雪の女王」のアレンデール王国の街並みのモデルとなったことで注目され一躍人気のスポットになっているようです。

グリーグ博物館のあるトロールハウゲンはベルゲンの町からトラムで30分ほど南にいったフィヨルドの湾を見下ろす丘の上に建っています。実はトラムの駅を降りてから案内の標識など整備されていて簡単にたどり着けると高を括っていたのですが、行ってみるとそんなものはどこにもなく当時はスマホもなかったので記憶を頼りに歩き出したのですが、行けども行けどもたどり着けず、途中にあった幼稚園に迎えにきていた地元の人に助けてもらい車で近くまで案内してもらってようやくたどり着けました。
ここがようやくたどり着いた博物館の入口

こちらはグリーグの家(12月だったのでツリーが飾ってありました)

居間

愛用のピアノ

家から見えるフィヨルドの湾のながめ (この時は海霧が出ていた)

対岸の街の灯

音響調整中のホール(200人収容)夏にはここでピアノのコンサートが開かれるそうです。

作曲小屋 こもって作曲に集中するときに使った小屋だそうで、ここでペールギュントも作曲されたそうです。中には小さな机とアップライトのピアノがありました。

グリーグの銅像。実物大ということで案外小柄だったようです。

お土産屋にあったペールギュントの朝の楽譜がプリントされたT-シャツ(写真に撮っただけ)

ということでグリーグ博物館とその周辺を紹介しました。なお、今回演奏する過ぎにし春という題名ですが、もともとノルウェーの詩人ヴィニェの"Varen(春)"という自作の歌曲を自身で弦楽合奏用に編曲したものをさらに金管6重奏に編曲したものです。
その歌詞の内容はノルウエーの春の到来を描いています。「そして草や花やすべての生き物が動き出す。しかしその美しさも彼の心を哀しみで満たす。何故なら彼にとっては、これが春を見る最後の機会になるのだろうから...」
英語での題名はLast Springで、詩の内容からすると最後の春というのが正しい理解だと思います。北欧の長い冬も終わり、やっとめぐって来た美しい春を迎えているのにこれが自分にとっての最後の春だと思う人の音楽ということを思い起こしながら聞いていただけたらと思います。
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